四十肩(五十肩)とは?
四十肩・五十肩は俗称で、正確には**「肩関節周囲炎(いわゆる凍結肩)」を指します。
腱板断裂、石灰性腱炎、外傷など明らかな器質的疾患を除外**したうえで、肩の痛みや可動制限が続く症候群です。
名称から年齢を連想しますが、実際には年齢に関わらず発症することがあります。
原因としては、肩関節周囲(骨・軟骨・靭帯・腱)、関節包や滑液包の炎症や癒着が関与すると考えられていますが、正確なメカニズムは一様ではありません。
症状の特徴
病期の進行
炎症期・凍結進行期
痛みや違和感が出現。安静時痛・夜間痛が強く、徐々に拘縮が進む。
拘縮期・凍結期
可動域制限・運動時痛が顕著。炎症はやや落ち着くが、動かしにくさが残る。
回復期・解凍期
関節拘縮と痛みが徐々に改善。可動域が回復へ向かう。
個人差はありますが、自然経過で1〜4年ほどで改善し、再発は少ないとされます。臨床上、反対側に発症することがあります。
カイロプラクティック×オステオパシーによる全体治療
肩は肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節・肩甲胸郭関節から成る「肩関節複合体」。最も自由度が高い一方で、周辺組織の影響を受けやすい関節です。
施術の考え方(当院のアプローチ)
肩甲上腕関節包・滑液包・靱帯・筋(腱板)
肩甲上腕リズムを乱す過緊張・筋出力アンバランスの調整
関節連鎖の最適化
肩鎖・胸鎖・肩甲胸郭関節の機能回復
頚椎〜胸椎〜腰椎・骨盤のアライメントと可動性改善
神経学的評価
- 関節包支配神経(肩甲上・腋窩・外側胸・筋皮・肩甲下など)と走行上の組織リリース
カイロプラクティック
関節の機能(動き)を回復し、神経の働きを最適化(アジャストメントを症状と安全性に応じて選択)
オステオパシー
筋膜・循環(体液)・自律神経・頭蓋・内臓まで含めた全体治療で治癒力を底上げ
- 関節包支配神経(肩甲上・腋窩・外側胸・筋皮・肩甲下など)と走行上の組織リリース
四十肩の直接要因は肩周囲の炎症や拘縮ですが、全体を整えることで肩の負担を減らし、回復を助ける余地が十分にあります。
期待できる効果(個人差あり)
早期介入で痛みや可動制限のピークを抑え、経過が短くなることが臨床的に期待されます(※介入時期・病期・個人差により異なります)。
四十肩に似た疾患:石灰性腱炎(石灰沈着性腱板炎)
回旋腱板に石灰(カルシウム結晶)が沈着する原因不明の疾患。
急性期には石灰吸収過程の炎症で肩内圧が上がり、激痛・夜間痛・可動制限が出現。慢性期には腱板肥厚でインピンジメント(衝突)現象を生じやすくなります。
症状
- 急性期(発症1〜4週):動作痛・安静時痛・腫れ・夜間痛・睡眠障害・強い筋緊張/突然発症が多い
- 慢性期(発症6か月〜):動作時痛、引っかかり感、違和感(可動制限が軽度のことも)
どんな人に多い?
原因は不明。40〜50代の女性に比較的多い傾向。
鑑別
徒手評価のみでは困難なことがあり、画像診断(レントゲン・エコー)で石灰確認が有用。
医療機関での主な対応
鎮痛薬・リハビリ
注射(石灰吸収促進/ステロイド)
体外衝撃波
多くは保存療法で数か月以内に軽快。慢性期に強いインピンジメントが残る場合は手術検討となることも。
当院では、医療機関での診断や治療と競合せず補完する立場で、痛みの軽減・可動域の改善・再発予防を目的に全体調整を行います。
危険徴候(強い夜間痛の急増、発熱、外傷直後の激痛・麻痺など)がある場合は速やかな医療受診を推奨します。
まずはご相談ください
四十肩(肩関節周囲炎)は肩だけの問題に見えて全身が関与します。
当院のカイロプラクティック×オステオパシー全体治療は、肩の局所ケアに加え、姿勢・脊柱・骨盤・神経の働きまで総合的に整え、痛みの軽減と可動の回復、再発予防を目指します。
強い夜間痛や突然の激痛がある場合、まずは医療機関での評価を。
そのうえで、日常動作の最適化・全身バランスの調整を当院にお任せください。
📞 ご予約・ご相談はお気軽にどうぞ。
「腕が上がらない」「夜に痛む」その肩、早めの対応が改善の近道です。