不良姿勢 ― カイロプラクティックとオステオパシーで整える正しい姿勢
「猫背が気になる」「仕事中の姿勢が悪いと思う」
このように、自分の姿勢に不安を感じている方は非常に多いです。
長時間にわたる**不良姿勢(ポスチュラルディスファンクション)**は、
関節可動性の低下や筋肉の過緊張・アンバランスを招き、
肩こり・首こり・腰痛・頭痛などの不調につながります。
特に代表的なのが、
上半身に現れる「アッパークロスシンドローム(上位交差症候群)」と
下半身に現れる「ローワークロスシンドローム(下位交差症候群)」です。
アッパークロスシンドローム(上位交差症候群)
「首猫背」や「巻き肩」と呼ばれる姿勢で、
頭部が前方に突出し、首の自然なカーブ(頸椎前弯)が失われ、
いわゆるストレートネックに見られる状態です。
上半身の前面と背面の筋バランスが交差的に崩れることから、
「アッパークロスシンドローム」と呼ばれています。
過緊張している筋肉(過活動・短縮)
後頭下筋群
上部僧帽筋
肩甲挙筋
大・小胸筋
胸鎖乳突筋
機能低下している筋肉(抑制・過伸張)
深頸屈筋群(ロングスカス・ロングコリ)
中・下部僧帽筋
前鋸筋
菱形筋
この状態では、首・肩まわりの過剰な緊張によって
血流や神経伝達が悪くなり、慢性的な肩こりや頭痛を引き起こします。
👉 ストレートネックについては別ページで詳しく解説しています。
ローワークロスシンドローム(下位交差症候群)
「反り腰」や「骨盤前傾」タイプの不良姿勢で、
腰痛や坐骨神経痛をはじめとする下半身の不調を招きます。
こちらも下半身の前後筋群の不均衡が交差的に発生しています。
過緊張している筋肉(短縮・過活動)
腰方形筋
脊柱起立筋
広背筋
腸腰筋
大腿四頭筋
機能低下している筋肉(抑制・過伸張)
腹直筋・腹横筋(体幹前面)
大殿筋・中殿筋
ハムストリングス
この姿勢では骨盤が前傾し、腰椎の過伸展が続くため、
腰椎椎間板や仙腸関節への圧負荷が増し、慢性的な腰痛を生みやすくなります。
背骨の理想的なカーブとフラットバック
人の背骨は、首→前弯、胸→後弯、腰→前弯という
ゆるやかなS字カーブを描くのが理想です。
このカーブがあることで、重力による圧力を分散し、
椎間板への負担を最小限に保ちます。
しかし、長年の不良姿勢によってこのカーブが失われると、
背骨が真っすぐに硬直する「フラットバック(平背)」状態となります。
フラットバックでは、
椎間板へのストレス増大(椎間板ヘルニアの誘因)
肋骨の可動性低下による呼吸の浅さ
など、身体全体に影響が及びます。
特に日本人は骨盤が後傾しやすく、腰椎前弯が少ないタイプが多いとされています。
骨盤後傾が続くと、背中が丸くなり、首・肩のこりにもつながります。
カイロプラクティック&オステオパシーによるアプローチ
カイロプラクティックでは、
脊柱や骨盤のアライメント(配列)を整え、関節機能を回復させます。
同時にオステオパシーの手技により、筋膜・循環・神経のバランスを調整し、
身体全体を自然な状態へ導きます。
施術の目的
背骨・骨盤の歪みの矯正
関節の可動性と安定性の回復
アッパー/ローワークロスの筋バランス再教育
姿勢保持に必要な深層筋の活性化
自律神経の安定化と呼吸機能の改善